第1回 双極性障害(躁うつ病)と診断されるまで
回答結果
データを読む!
今回は「双極性障害(躁うつ病)と診断されるまで」について伺いました(回答者数:211)。
双極性障害(躁うつ病)と思い当たる症状が出た時期については、診断の1年以上前からという方が約8割、5年以上前からという方が約半数でした(Q1)。
また、初回の受診で「双極性障害(躁うつ病)」の診断名がついた方は13%にとどまり、20回以上受診されてはじめて「双極性障害(躁うつ病)」と診断がついた方が半数近くにのぼります(Q3)。最初についた診断名の約6割が「うつ病」であることからも、多くの方がうつ状態のときに受診されていると考えられます(Q4)。一般に、双極性障害の診断は難しいといわれています。今回のアンケート結果にもあるように、多くの方がうつ状態の時に受診されるため、診察室の情報だけでは躁症状(双極性障害)を疑いにくいからです。双極性障害とうつ病は治療薬が異なるため、正しい診断は正しい治療のための第1歩です。早いうちに正しい診断を受けるためには、現在のうつの状態だけでなく、過去に躁状態になったことがなかったか、家族や周りの人にも聞いて、小さなことでも医師に伝えるようにしましょう。
ほぼすべての方が、インターネットを筆頭に、書籍や病院の外来に置かれている小冊子などから、ご自分の病気について調べることがあると回答されています(Q5、6)。6割がスマートフォンユーザーで、mixiやフェイスブック、ツイッターといったコミュニケーションツールを利用されている方が多くいらっしゃいました。これらの新しいツールを利用した交流や情報収集は手軽で便利なものです。ただし、夜更かしやストレスになって体調を崩してしまうこともありますから、無理せずに適度な利用に努めましょう。
この結果は、ご本人とご家族を対象に2012年1月~2014年3月の期間にインターネットを通じて実施されたアンケートによるものです。
上島国利(精神科医師)
昭和大学名誉教授
回答数:211
性別
男性
女性
0
20
40
60
80
100
年齢
20歳以下
21~30歳
31~40歳
41~50歳
51歳以上
0
20
40
60
80
100
Q1:双極性障害(躁うつ病)と思い当たる症状は、診断されるどのくらい前からあったと思いますか?
1. 3ヵ月未満
2. 3ヵ月~6ヵ月未満
3. 6ヵ月~1年未満
4. 1年~3年未満
5. 3年~5年未満
6. 5年~10年未満
7. 10年以上
0
20
40
60
80
100
Q2:最初に受診したときは、誰と一緒でしたか?
1. 両親
2. 兄弟姉妹
3. その他の親族
4. 会社の上司・同僚
5. 教師
6. 一人で受診した
0
20
40
60
80
100
Q3:何回目の受診で双極性障害(躁うつ病)と診断されましたか?
1. 1回目
2. 2~5回目
3. 5~9回目
4. 10~19回目
5. 20回以上
0
20
40
60
80
100
Q4:最初の診断名は?
1. 双極性障害(躁うつ病)
2. うつ病
3. 境界性人格障害(ボーダーラインパーソナリティ障害)
4. 神経症強迫性障害、パニック障害、不安障害など
5. 統合失調症
6. 心身症
0
20
40
60
80
100
Q5-a:病気についてご自分で調べることがありますか?
1. ある
2. ない
0
20
40
60
80
100
Q5-b:Q5-aで「ある」と答えた方に伺います。どのような方法で調べますか?
1. インターネット
2. 医学専門書
3. 一般向けの書籍(単行本)
4. 一般向けの雑誌
5. 病院の外来に設置された小冊子
0
20
40
60
80
100
Q6:以下で利用されているものを教えてください(複数選択)。
1. i-Phone
2. その他のスマートフォン
3. mixi(ミクシイ)
4. GREE(グリー)、モバゲータウン
5. フェースブック
6. ツイッター
7. その他のSNS(ソーシャル・ネットワーキングサービス)
0
20
40
60
80
100