自閉スペクトラム症に併存しやすい疾患・障害
自閉スペクトラム症に併存しやすい発達障害には次のようなものがあります。
注意欠如・多動症
(Attention-Deficit / Hyperactivity Disorder, ADHD)
不注意:
集中力が続かない、気が散りやすい、同じミスを繰り返す、忘れ物が多い など
衝動性:
思ったらすぐに行動に移してしまう、順番を待つことができない、我慢ができない など
多動性:
落ち着きがなくじっとしていられない、おしゃべりが止まらない、常に動き回る など
限局性学習症
(Specific Learning Disorder, SLD)
読むことが苦手:
意味を理解しながら区切って読めない、文字を読み違える、
書くことが苦手:
似た文字を書き間違える、正しく文字を書けない、句読点が書けない など
算数が苦手:
計算がうまくできない、計算問題はできても文章問題ができない、図形やグラフなどが理解できない など
発達性協調運動症
(Developmental Coordination Disorder, DCD)
全身運動が苦手:
寝返りやハイハイ、歩くなどの発達が遅れる、動きがぎこちない、姿勢が崩れやすい、スキップや縄跳びができない など
手先の細かい作業が苦手:
箸やはさみなどの道具を上手く使えない、物をよく落とす、ボタンをかけたりはずしたりが苦手、鉛筆を正しく持てない など
中等度~最重度の知的障害では、高率で自閉スペクトラム症の特性が認められます。睡眠障害(寝付きが悪い、夜中に目が覚めてしまうなど)や、てんかんが併存する場合もあります。また、二次的な問題を予防するよう生活環境を整えてもなお、人によっては興奮、パニックなどが出現しやすいことがあります。