薬の飲み忘れ対策
みんなのアイディア大公開!

統合失調症の皆さんが毎日きちんと薬を飲むために実際に行っている工夫について紹介します。

統合失調症では、正しく治療を続けて再発を防ぐことが一番大切です。でも、「つい飲み忘れてしまった・・・」という経験はありませんか?
このコーナーでは、統合失調症の皆さんが毎日きちんと薬を飲むために実際に行っている工夫について紹介します。あなたにぴったりの方法が見つかるかもしれません。ぜひ参考にしてみてください。

監修:内野俊郎先生(久留米大学医学部医学科神経精神医学講座 准教授)
坂本明子先生(久留米大学文学部社会福祉学科 准教授)


第9回

ご飯が食べられない時でも、口当たりのよいプリンで服薬も安心!

紹介者:さとゆみさん 33歳 女性

私のやり方

冷蔵庫にプリンを常備。朝などご飯が食べられないときは、さっと食べられ口当たりがよいプリンを食べてから薬を飲みます。

薬を飲んだらスケジュール帳にチェックしておきます。

外出時、薬は大好きなポーチに入れて、財布にも予備を入れておきます。

ココがポイント!

ポイント1

空腹時に「食後」の薬を飲むのは心配で、飲まないことがありました。プリンだけでも食べておけば服薬をためらわずに済みます。

ポイント2

スケジュール帳を開いて1日の予定を確認するとき、薬を飲んだかどうかも確認できる!

ポイント3

大好きなポーチは忘れにくいし、万が一忘れても予備があるから大丈夫。

さとゆみさんのコメント

現在、東京都にある精神科病院ピアスタッフとして勤務しつつ、WRAP*のファシリテーターも務めています! 最近はソーシャルワークのお仕事も始めました。

統合失調症になって15年、現在は自分らしい充実した生活を送っています。自分らしく生きるために何よりも大事なことは、自分の病気や人生を自分自身がコントロールできている実感があることです。薬はそれを助けてくれる道具の一つです。薬を飲むのは嫌な人もいますよね。私もそうでした。病状が安定してからは、減薬サポートグループで出会った仲間や医師、薬剤師などからサポートを受けながら、主治医と二人三脚で減薬を進めています。また、薬以外にも、最近始めたヨガで身につけた朝の5分間の瞑想が私の「元気の道具」として、生活に潤いや楽しみをもたらしてくれています。

*WRAP(ラップ)

アメリカの精神障害をもつ人たちによって作られたリカバリーに役立つツールです。
日本語では「元気回復行動プラン」と呼ばれています。

PSW(精神保健福祉士)からのメッセージ

さとゆみさんはWRAPを使っていらっしゃることもあってか、自分らしく生きていくことにとても主体的です。病気がさとゆみさんのやりたいことの妨げにならないように、外出時の服薬や朝食後の薬の服用に特に気を付けていらっしゃいます。調子が悪くなるとさらに食欲が落ちることもあるのだそうです。だからこそプリンやゼリーなど口当たりの良いものを用意しておいて「食べられないから薬が飲めない」ことがないようにする、というのはとても実感のこもったアイデアだと思います。

(坂本)

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私のやり方

これなら忘れないわ♪

「朝」「夜」など、ふたに薬を飲む時間を大きく書いたタッパーを用意して、中には1回分の薬だけを入れて食卓に置きます。「食前」「食後」など、決められたタイミングで薬を飲みます。
※食卓にいろんな物を置くと分かりにくくなるので、最低限必要なものだけ置くようにします。

普段、外出先ではなるべく薬を飲まず、遅くなってもかならず家に帰って飲むようにしています。ちなみに新婚旅行のときはこのタッパー持参で行きました!もちろん、飲み忘れはありませんでしたよ。

ココがポイント!

飲み間違いを防ぐ 飲み忘れが一目で分かる!
ポイント1

ふたに服薬時間が書いてあるから、朝と夜の薬の飲み間違いなし!

ポイント2

薬を1回分ずつしか入れないから、飲み忘れが一目瞭然!

ポイント3

食卓に置いてあるから、食事の前後にすぐ飲める!

Yokoさんのコメント

再発予防には薬が必要だということは心理教育や主治医の先生から習っていました。実際、薬を飲み続けられずに調子が悪くなり、再入院寸前までいったことも。だから「薬は絶対に必要なんだ!」と実感しています。
今はA型の事業所で1日に4時間ずつ、週に6日働いていて、とても充実した毎日を送っています。薬を続けてきたことが今の仕事の継続につながっていると思っています。それに、私の夫も一緒に薬を飲んでいるので、お互いに助け合えるのは心強いですね。

Drからのメッセージ

後から飲もうと思っていたのに、ついつい他のことをしていて忘れてしまったとか、「薬はどこに置いたかな?」と探しているうちに面倒くさくなってしまった、というのはよく耳にする話です。食事の後、探すことなく目の前にいつも置いてあるというのはとてもシンプルかつ確実な方法だと思いました。そして、中にはいつも1回分だけ、という工夫にも感心しました。前回飲んだかどうか、よくわからなくなるというのも起きやすいことなのですが、わざわざ日付を書いたりしなくても一目でわかる素晴らしいアイデアだと思います。Yokoさんの毎日がこれからも充実したものであり続けるよう、ご主人さんと一緒に私たち専門職も知恵をしぼってお手伝いしていきたいと思います。

(内野)

私のやり方

スマートフォン(スマホ)のアラーム機能に薬を飲む時間を登録しておきます(ガラケーでもアラーム機能がついているものがありますよ)。
私は朝と寝る前に薬を飲むので、それに合わせて時間を設定しています。

ココがポイント!

いつも身近で薬を飲む時間を教えてくれる相棒!
ポイント1

アラームを消しても数分後にもう一度鳴る「スヌーズ」の設定にしているから、歯磨き中などですぐに薬を飲めない場合でも、そのまま忘れてしまうことがない!

ポイント2

デイケアやアルバイトに出かける準備が忙しくてバタバタしがちな朝だけど、アラームは確実に薬の時間を教えてくれる!

ポイント3

アラームの設定が難しければ、デイケアの仲間に相談してみよう。詳しい人がきっといるよ!

トモヒロさんのコメント

デイケアの心理教育で薬を飲み続けることの大切さを教えてもらいました。それまでは朝の薬を飲み忘れてしまい、昼や夕方に幻聴に悩まされてからようやく飲み忘れに気づくこともありました。今では薬のことをすっかり忘れているときでも、スマホがきっちり知らせてくれるので安心です。毎日、母親からしつこく服薬確認されなくなったことも嬉しいな。

Drからのメッセージ

今は多くの方がスマートフォンや携帯電話を持っていますね。このアラーム機能はほぼすべての機種についていますから、毎日肌身離さず身近に置いている方であれば特に有効な方法だと思います。また、時計のアラームの他に、スケジュール機能でも同じように使うことができるものがあります。実は私もスケジュール機能で毎朝決まった時間に薬を飲むことを思い出していますので、イチオシの方法です。スマホや携帯をお持ちの方は、ぜひ試してみてください。

(内野)

私のやり方

薬はかならず決まった場所に置くようにします。私の場合は、食卓の近くにあるTVチェストの引き出しです。

飲んだらコップと薬のカラをテーブルの上に置いておきます。

外出の時には「薬だけを入れるポーチ」を3つくらい準備して、すべてのバッグにポーチを入れています。

仕事を始めてから昼の服薬に不便を感じていたので、先生に相談して夕食後の一回だけにしてもらいました。

ココがポイント!

薬を飲んだ目印!
ポイント1

いつも同じ場所に保管することで薬を探す手間が省ける!

ポイント2

いつも目がいく場所やよく通る場所に薬を置くと、薬のことを思い出しやすくなる!

ポイント3

コップと薬のカラを見える所に置いておくと、飲んだことが分かるので飲み過ぎを防止!

ポイント4

薬を飲む回数が多い場合には先生に相談!

サチコさんのコメント

なんでも納得するまで気が済まない性格の私ですが、心理教育では薬を飲み続けた場合と飲まなかった場合の再発率の違いや、薬がどのように作用するのかについて分かりやすく教えていただきました。おかげで「薬を飲み続けることの大切さ」を納得でき、今の服薬習慣につながっています。

Drからのメッセージ

決まった場所にお薬を保管することの大事さを今回のサチコさんもおっしゃっています。やはりあちこちに置いてしまうと難しくなるのだと思います。また、身一つで出かけやすい男性と違い、女性は服装や行き先によってバッグを替えたりされますが、すべてのバックに専用のポーチを前もって用意しておくという工夫にはとても感心しました。男性である私からは絶対に思いつかないアイデアだと思います。
お薬の飲み方など、治療を続けるうえではご自身の意見が反映されることが大事だということがわかっています。みなさまもお薬の飲み方に関して不便なことなどがあれば、ぜひ主治医の先生に伝えてみてください。きっと一緒に考えてくださることと思います。

(内野)

私のやり方

薬を透明なプラケースに入れてマグネットで冷蔵庫のドアにぶら下げておくだけ!

ココがポイント!

その場で取り出してすぐに飲める
ポイント1

マグネット式のクリップで透明なプラケースを冷蔵庫のドアにぶら下げています。どちらも100円ショップでGet!

ポイント2

調子の良い日も悪い日も、冷蔵庫を開けない日はありません。だからかならず薬が目に入ります!

ポイント3

薬を飲むときの水分も冷蔵庫の中に入っているから便利!

お子さんのいらっしゃる家庭では、子どもの手の届かないところに保管しましょう。

まこっちさんのコメント

薬を飲み忘れないように、これまでいろんな方法を試してみました。でも、面倒な方法だと長続きしませんでした。この方法に出会ってから3年近くになりますが、ほとんど飲み忘れがなくなりました。薬局の袋をぶら下げてもいいけど、ドアの開閉時にガサガサするので透明なプラケースがおすすめ!箱の中が見えて薬の減り具合も一目でわかるので、受診日が近づいていることが家族も確認できて受診日を忘れなくなりました

Drからのメッセージ

調子の悪い日は部屋に閉じこもりがちになる方もありますが、それでも何か飲み物をとるために冷蔵庫の前にだけは行くというまこっちさんの発見には、なるほどと納得しました。お休みの日であっても、忙しい日であっても必ず行く場所ですものね。飲み物が手にとりやすいというのも大事なことなのだと教えてもらいました。
まこっちさんは、様々な方法を試したからこそ、自分に一番ぴったりくる方法をみつけられたのだと思います。みなさんも、ものは試しで一度やってみてください。いくつか試すうちに、きっとぴったりの方法が見つかることと思います。

(内野)

私のやり方

治療薬を飲み薬から1回の注射で効果が長続きする「LAI(持続性注射剤、デポ剤)」に変えました!

ココがポイント!

ポイント1

定期的に通院して注射を打つだけだから、もちろん飲み忘れはありません!今、飲み薬は不眠時の頓服だけです。

ポイント2

仕事で出張するときも、旅行のときも薬の心配をしなくてOK!

ポイント3

薬を飲む姿を他人に見られなくて済む!

LAIのメリット・デメリットについてはこちらをご覧ください

ナギ☆さんのコメント

10年前に病気になってから、薬の飲み忘れが原因で入退院を繰り返してきた私。入院中には薬を飲み続けることの大切さを教わって「なるほど!」と納得していたのですが、いつの間にか薬を飲まなくなってしまったり、ついつい飲み忘れてしまったり…。
せっかく就職が決まって「もう入院はしたくない」という思いから主治医の先生に相談したところ、LAI(持続性注射剤、デポ剤)があることを知り、試してみました。はじめはお尻に注射されることに抵抗があったけれど、馴染みの女性看護師さんが打ってくれるので今はもう慣れました。

Drからのメッセージ

1回の注射で効果が2週間ないし4週間続く薬があり、LAI(もしくは持続性注射剤、デポ剤)と呼ばれています。現在日本では5種類のLAIが使われており、以前に比べると選択の幅も広くなりました。ナギ☆さんのように、薬による治療に積極的であり、飲み忘れをしたくないという人が使用するとその効果も実感しやすいと言われています。さらなるステップアップを目指す人や服薬のわずらわしさを解消したい人などでもお勧めです。現在内服している薬によって使いやすい人、今はまだ使いにくい人などがありますので、興味を持った方は主治医の先生に相談なさってみてください。

(内野)

LAI にはメリットとデメリットがあります

今回ご紹介したようにLAI には飲み薬にはないメリット(良い点)がある一方で、デメリット(悪い点)もあります。その点を十分理解した上で、LAI を試してみたいと思う場合には、主治医の先生に相談してみましょう。

メリット

薬を確実に身体に入れることができる

再発や入院の心配が減る

症状が安定する

飲み忘れの心配がなくなる

薬を確実に身体に入れることができる

薬を飲む時間を気にしないで活動できる

人目を気にしなくてすむ

デメリット

副作用が出現すると、長く症状が続いてしまう
効果が長続きする一方で、副作用が出ても薬をすぐに体外に出す方法がありません。「何かいつもと違う」と感じたら、すぐに主治医や薬剤師に伝えましょう。

注射薬のため痛みを伴う
また、注射に関連した副作用として注射部位が硬くなったり、赤くなったり、腫れたりする可能性があります。

効果を発揮するまでに時間がかかる
効果が出るまでは飲み薬を併用することがあります。

一般的にLAIは、飲み薬と同様に眠気や注意力・集中力・反射能力の低下などがおきることがあります。使用中は自動車の運転など、危険を伴う機械の操作は行わないようにしてください。

LAI使用中のアルコール摂取は、ふらつきや立ちくらみなどの副作用が起こりやすくなります。使用中のアルコール摂取は避けてください。

その他、LAIの副作用については、主治医や薬剤師にご相談ください。

私のやり方

専用ケースに1回分の薬だけ入れます。

ケースはかならず決まった場所に置きます。私の場合はリビングに専用のスペースを作っています。

ココがポイント!

ポイント1

決めた場所以外には置きません!飲み忘れにつながります。

ポイント2

すぐに薬が見つかるように置き場所はいつもきれいに片付けて!

ポイント3

服薬は寝る前の1回だけ! 昼間の眠気に悩まされていたので、主治医に相談して調整してもらいました。

シュウイチさんのコメント

20歳頃まで小児てんかんの治療を受けていました。この病気も薬を飲み続けることが大切で、飲み忘れがないように母が服薬を手伝ってくれました。おかげで発作もなくなり、服薬はしなくて済むようになったんです。
統合失調症になってからは、飲み忘れで調子を崩したこともありましたが、きちんと薬を続ければ良い調子が続くのはてんかんと同じですね。二度と調子を崩さないように、主治医の先生と話し合いながら服薬を続けていきたいと考えています。この方法なら簡単で面倒くさくないから続けられるんじゃないかな。
現在はトライアル雇用で1日6時間、週5日スーパーに勤務しています。ときには残業もあって、服薬を忘れて寝てしまうこともありますが、妻が気づいて教えてくれます。妻とはお互いに薬の飲み忘れがないように協力し合えるので助かっています。

Drからのメッセージ

意外に思われるかもしれませんが、部屋をきれいにしておくこと、ある程度は整理整頓しておくことがお薬の飲み忘れを防ぐことにつながるという研究の報告がされていて、「再発予防にはまずお部屋の掃除!」と強調している専門家もいます。シュウイチさんのお話も同じことに目を向けられたものだと思います。また、1日の中で服薬する回数が少ないほうが飲み忘れも減るという研究の結果もあり、シュウイチさんはまさにそれらを実践しておられることになります。効いている実感が得られる薬を主治医と一緒に探しながら、ご自身にとって飲みやすい飲み方についてもどんどん意見を言ってみましょう。

(内野)

私のやり方

液剤だと味があるから飲んだ実感がしっかりあって飲み過ぎがなくなります!

ココがポイント!

ポーチに入れて常備
ポイント1

朝夕に錠剤を飲んでいたけれど、朝だけ液剤に変えました。

ポイント2

主治医の先生に相談して自分で決めた薬だから、以前よりも「しっかり飲もう!」と思えるようになりました。

ポイント3

水なしでどこでも飲めるから、ポーチに入れていつも持ち歩くリュックに常備しています。

将太さんのコメント

もともと僕は薬の飲み忘れはない方でした。でも、朝きちんと薬を飲んだはずなのに、昼ごろに「あれ?!飲み忘れたかも…?」と不安になってまた飲んでしまうことがたびたびありました。デイケアの仲間に相談したら、同じように飲み過ぎで悩んでいたけれど液剤にしたことで飲み過ぎがなくなったとのこと。主治医の先生にそのことを伝えて、僕も液剤を試してみました。
液剤に変えてからもう3年ほどになりますが、僕にはその濃厚な味が「飲んだ!」っていう実感になって「飲み忘れたかも!?」という不安がなくなりました。
錠剤と違って持ち歩いてもつぶれたり粉々になったりしないのも気に入ってます!

Drからのメッセージ

錠剤と違う飲み味によって飲んだかどうかの印象や記憶がはっきりするというのは、毎日服薬する人ならではの実感であり、私にとっては新鮮な驚きでした。確かに、錠剤や粉薬よりも液剤は味の印象が残りやすいのかもしれません。しかし私は、その味以上に、将太さんご自身が薬の形を選んだこと、つまり自分の選択で決めた薬の形だからこそ飲み続ける意思につながったのではないかと思います。治療のことは全てを医師に任せるのではなく、話し合いをしながら自分で選んでいくことがとても大事なのではないでしょうか。みなさんもぜひ、こんな形の薬があったら飲みやすいといった要望を主治医の先生に伝えてみてください。

(内野)

私のやり方

主治医と相談して服薬回数を減らし、薬の殻とカレンダーで服薬をダブル・チェック!

ココがポイント!

ポイント1

主治医と相談して、夜に「夕食後」「眠前」「頓服」と分けて飲んでいた薬を寝る前にまとめて飲めるようにしてもらいました。

ポイント2

夜に飲んだ薬の殻を翌朝まで残しておいて、飲んだことを確認してから捨てるから飲み忘れなし!服薬回数が多い人でもできます。

ポイント3

カレンダーや日記に薬を飲んだ印をつけてチェック!1カ月間にどのくらい飲んだかひと目でわかります。日記やカレンダーに書き込む習慣も身についてスケジュールも立てやすくなりますよ。

りっけんさんのコメント

14年前から統合失調症と向き合っています。夜遅くに帰ってくることが多く、不規則な毎日を送って服薬を忘れることも度々ありました。薬を飲まないと眠れなくなって余計に生活リズムが崩れてしまい、過活動気味な僕は体を壊して倒れてしまうこともありました。今から思うと無理をしすぎていたのだと思います。
僕は物事を整理するのが苦手で忘れっぽいところもあるので、薬をきちんと飲んだことが確認できる方法として始めました。どんなに忙しくても、チェックのついたカレンダーを目にするたびに薬を飲み続けていることが確認できるから自信と安心につながって、心のバランスを保ちやすくなっています。
ちなみに僕はWRAP(元気回復行動プラン)を学んでいて、「元気に役立つ道具箱」(自分の調子を取り戻したり維持したりするために行うことや避けたほうがいいことのリスト)を持っていることも症状の安定に役立っているのかもしれません。
また、広島で世代間交流の活動をしています。この世に存在するものには皆意味があり、繋がっている―そう思います。障がいを抱えている人の「夢」応援します。

PSW(精神保健福祉士)からのメッセージ

りっけんさんは忘れっぽい自分のことを理解して、ダブル・チェックをなさっています。カレンダーにつけて視覚化(見える化)する方法は、安心につながりますね。きっとご家族やほかの方にも見えるので、周囲も安心して見守ることができるのだろうと思います。そして何より、やれている自分を確認できて、自信につながるというのは素晴らしいことです。
また、りっけんさんは、主体的に主治医の先生と話し合って薬を使い、さらにWRAPも活用しているなど、病気と付き合いながら、ご自身の望む生き方や暮らし方を大切にしていらっしゃいます。夢を応援する活動をされているりっけんさん、輝いています

(坂本)

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