医療に関するQ&A
一般
この質問は、ご本人からよりも、ご家族からよく寄せられます。
結論を先に言えば、精神科病院、精神科クリニック、保健所、精神保健センターなどへ相談にいくと、現在の状態やこれまでの生活状況、ご家族の状況などを伺って、対応についてアドバイスをしてもらえます。
「夜眠れない」、「イライラして感情が抑えられない」、「内科などを受診しても、体調が悪いとの訴えがつづく」、「現実感がなく憂鬱な気分が強い」、「仕事が長続きしない」、「学校を休みがちになっている」、「家族と感情的にぶつかる」、「ひとつの考えにとらわれて訂正できない」などなどの状態が続いている場合は、上記の機関に相談してみましょう。
特に、ご本人はあまり問題だと思っておらず、ご家族など周囲の方々が問題だと感じている時は、当然のことですが、ご本人が相談したり、受診したりという行動とらないことが多いので、そのような場合は、まず、ご家族だけでも相談に行くことをお勧めします。お話を伺って、受診が必要な場合は、どのようにして受診を促せばよいかについても、相談にのってくれると思います。
とは言っても、相談に行くこと自体を躊躇したり、医師に相談すべきことかどうか迷うことも多いと思います。どの機関にも、精神保健福祉士(PSW)や、保健師、看護師や臨床心理士など初めての相談を受けてくれる職員が配置されていると思いますので、相談してみましょう。機関によっては、まず、電話でとりあえずの相談を受けてもらえる場合もあるようです。
診察の時に、緊張して、主治医にうまく自分の気持ちを伝えられなかったり、質問したかったことを聞けなかったりすることがよくあるようです。特に治療や処方されている薬に対する質問や疑問がある場合に、そのような思いを強くすることが多いようです。
また、伝えたいことが、たくさんありすぎて、何から話せばよいか考えているうちに時間がたち、診察が終わってしまったということもよく聞きます。
限られた診察時間の中で、自分の思っていることをうまく伝えるためには、何よりも、伝えたいことを診察前に整理して、たくさんある場合は、優先順位をつけて伝えるように努力しましょう。ある方は、自分で箇条書きに話したいことをまとめ、メモを作って診察に臨んでいました。また、診察前に精神保健福祉士や臨床心理士、看護師などのスタッフと相談し、診察のときに話す内容を整理しておくのも有効なようです。
さらに、正確に自分の気持ちが伝わるよう、話の組み立ても、①伝えたい内容・聞きたいこと、②その理由や状況・状態、③自分の気持ちや考え、の順にして、できるだけ簡潔に伝えるための工夫をしてみたらよいかもしれません。
多くの精神科病院では、精神保健福祉士が採用され、入院病棟、外来、デイケア、医療福祉相談室などに配属されています。最近では、病床を持たないクリニックにも配属される精神保健福祉士も見られるようになっています。精神保健福祉士は1997年に国家資格化された、精神保健福祉分野で働くソーシャルワーカーで、医療機関ではPSWやケースワーカーなどとも呼ばれています。
精神保健領域の疾病を持った方や障害を持った方が、安心してその方らしい生活を送ることを目的に、関係機関と連携をとりながら支援し、場合によっては、住みやすい地域社会をつくるための働きかけを行っています。
具体的には、療養上の問題、医療費や生活費などの経済問題、各種制度・社会資源の利用、復学・復職、就労、住居、家族関係、権利擁護などの社会生活における諸問題を福祉的な視点で、ご本人自らが課題解決に取り組めるよう支援していきます。
詳しくは、社団法人日本精神保健福祉士協会ホームページなどをご参照ください。
診察に行っても、外来は患者さんがいっぱい、先生はとても忙しそうな時が多くあります。先生に話したいこともあまり話せなかった。あるいは、診察の結果が自分の納得のいくものではなかった。こんなとき「先生がなかなか話を聞いてくれない!」という気持ちになるのではないでしょうか?
病気の治療には、主治医に代表される治療スタッフとの信頼関係がとても大切です。「話を聞いてもらえない」ということが何度もあると、先生との関係がギクシャクしてしまいあまりよいことではありません。
先生が忙しくてあまりゆっくり話ができない時は、どうしても今回話しておかなければならないことだけにして、次回にまわすのもよいかも知れません。
そのときは、次回の診察時にきちんと先生に伝えるために、今回、話せなかったことを、看護師や精神保健福祉士などに話しておきましょう。
また、できるだけ、自分の伝えたいことを整理して話すようにして、きちんと先生に症状や気持ちを伝えましょう。
担当の先生から、治療や服薬について、重要な説明があったときに、自分では納得のいく判断ができない場合があります。そのようなときにセカンドオピニオンを使うことがあります。セカンドオピニオンとは、直訳すると「第2の意見」という意味であり、医療分野においては、「病状や治療方法について、担当医以外の医師の意見を聞き、判断の材料にすること」をいいます。ですから、転医や苦情の相談とは、本質的には違うということを認識しながら利用することが大切です。
セカンドオピニオンは、担当医から、充分な説明があり同意するというインフォームドコンセントと密接に関わる事柄です。セカンドオピニオンを利用しなくても、治療方針や方法についての充分な説明があり、納得して同意できる状況があることが、一番望ましいことは、いうまでもありません。充分な説明がなければ、まずは、充分な説明を求めることが必要です。 その上で、やはり、担当医以外の医師の意見を求めたいと考えた場合は、セカンドオピニオンを利用します。
まずは、セカンドオピニオンを受けたい旨をきちんと伝えて、受け付けてくれる医療機関を探さなければなりません。ただし、健康保険が使えないとか、費用負担については、医療機関によってまちまちですので、確認しておくことも大切です。また、主治医からの「情報提供書」の用意と、どの部分についてセカンドオピニオンを利用したいかの整理がされていないと、先方が充分な判断ができない場合がありますので、現在受診している医療機関のスタッフとよく相談していくことが必要になります。
セカンドオピニオンの結果を持ち帰り、治療方針を更に相談し、納得して判断することに、役立てていきたいものです。
再発を防ぐためには、通院・服薬をつづけることが、まずは大事なことです。しかし、通院が長期間になると、医療費の支払いがとても負担になることが多いとおもいます。こんなときこそ、医療機関の精神保健福祉士等にぜひご相談ください。
通院にかかる医療費のことであれば、障害者総合支援法(旧.障害者自立支援法)の自立支援医療の申請をすることで、自己負担が1割になります。
また、ご本人の世帯の納税額によって一ヵ月の負担上限額が決められますので、月内の支払いが負担上限金額を超えることはありません。さらに、一定以上の所得によって自立支援医療の対象にならない場合も、疾病名・病状等が「重度かつ継続」であると主治医が判断すると、自立支援医療の対象となります。
自立支援医療の申請には、主治医が作成した診断書、ご本人の障害年金等収入額が証明できるもの、課税証明書、健康保険証の写し等を申請書に添えて、市町村担当窓口に提出する必要があります。
さらに、都道府県・市町村独自で医療費の助成を行っている場合もあります。
また、入院にかかる医療費については、別にさまざまな助成制度がありますので、ご相談ください。
療養や治療が長期間になると、医療費のみにとどまらず、生活全般に影響が出てくるものです。精神保健福祉士は、ご本人がどのような生活を送りたいかを伺いながら、経済的な問題について、多角的な制度活用の助言を行います。
・詳しくは下記をご覧下さい。
まず、「退院」について必要な事項を考えてみましょう。
「退院」の前提として、まず第1に考えなくてはならないのは病気の状態です。病状が安定しているかどうかということに加えて、不調になったときの対処法を知っていたり、服薬を続けたりして、自らの病気の自己管理ができるかどうか、ということも大切です。
次に、ご家族が退院に同意あるいは了承していらっしゃるかということ。そして、住む場所が確保されているかということが退院の前提となります。
また、生活をしていく上で必要になる要素もいろいろあります。食事の準備ができるか、掃除や保整ができるか、生活費のやりくりができるか、危険から身を守れるか、火の始末ができるか、困ったときに相談できる人がいるのかなどなども、退院に向けて考えなくてはならない要素です。
退院の許可がでない理由には、きっと上に書いた事項の何かに、不安や心配があるからではないでしょうか?入院中に受ける治療やリハビリテーションにより解決する問題もあるでしょう。また、さまざまな支援制度の活用で補えるものもあります。
何よりも、退院したいという気持ちを持ち続けることが、とても大切です。各都道府県で、退院に向けての支援を行う「地域移行支援事業」も実施されています。主治医や精神保健福祉士などの治療スタッフによく相談しながら、退院めざして頑張ってください。
薬をやめたいと思う理由は何でしょうか?
「薬をやめたい」と相談される方は、「長く飲み続けると身体によくないように思う」、「何錠もたくさん飲むのが面倒くさい」、「勤務時間中に服薬しにくい」、「副作用が気になる」、「効果がないように思う」など、いろいろな理由を話されます。
どれももっともな理由だと思います。
統合失調症の場合、服薬をやめてしまうことは、再発のリスクを高めることにつながります。そのため、激しい症状がおさまっても、医師からは再発予防のために必要な最低限の量の薬が処方されます。
長期間薬を飲むという心の負担を少しでも減らすために、薬をやめたい気持ちを主治医にきちんと話し、服薬について相談することが、とても大切です。
たとえば、「薬を整理してできるだけ薬の種類を少なくする」、「1日の服薬の回数を少なくする」、「できるだけ副作用の少ない薬に変更する」など、主治医はあなたの状態や症状に応じて考えてくださるはすです。
「薬とうまく付き合う」ことは、病気と向き合い、少しでも快適な生活を送ることにつながります。
・詳しくは下記をご覧下さい。
病院やクリニックなどの医療機関では、精神科デイケア・デイナイトケア・ナイトケアなどをリハビリテーションとして行っているところがあります。
「朝なかなか起きられない」、「規則正しい生活を送りたい」など、まずは生活のリズムを整えることを目的にする方もいらっしゃいます。
デイケアでは、日中約6時間程度、デイナイトケアでは、10時間程度のプログラムが提供されますが、夜だけのナイトケアを実施している医療機関もあります。自分の病気を理解して病気とうまく付き合う方法を習得する「心理教育」や、他者との関係改善や生活上の技能を身につけるための「SST(生活技能訓練)」や、創作活動、体力づくり、また、就労準備など多様なプログラムが実施されています。
精神科デイケア・デイナイトケア、ナイトケアは、医療機関で実施されるものですので、主治医の指示箋が必要となります。希望がある場合は、その利用目的、回数や期間を主治医とよく相談して下さい。
費用は健康保健が適用になり、自立支援医療などの対象でもあります。また、それぞれの医療機関によって自己負担額が設定されますが、昼食や夕食などの食事提供がある場合もあります。
また、職業リハビリテーションを行っている機関としては、障害者総合支援法(旧.障害者自立支援法)の就労移行事業所、就労継続B型などがあります。また、各都道府県の障害者職業センターでも、就労にむけてのリハビリテーションと支援を行っています。
薬とつきあう
向精神薬の中には、食欲が増進する副作用のあるものもあるようです。ただ、太った原因は、薬の作用だけが原因でしょうか。自分の生活習慣や食生活も点検してみましょう。
「身体がだるい」、「眠たい」とあまり運動せずにゴロゴロ寝転んでいる時間が多くありませんか?脂っこいものや炭水化物など、食事内容に偏りはありませんか?また、食事の味付けは、濃くありませんか?「のどが渇く」とジュースや砂糖入りのコーヒーをたくさん飲んでいませんか?食事の時間は短くありませんか?
短時間の食事は、食事量が増える原因となります。また、間食を多く取っていませんか?寝る直前に、何か食べるのが習慣になっていませんか?
これらのことを意識して、生活することが大切です。自分の生活を点検し、肥満の原因が何かをつかみましょう。また、主治医の指示があれば、栄養師さんの栄養指導を受けることもできるようです。
肥満は、腰や足に負担をかけるばかりでなく、「腰や足が痛いから」とますます運動不足に拍車を掛け、更に太るという悪循環を生みだします。
勝手に薬をやめたり、無理なダイエットをするのではなく、できるだけ身体を動かし、食事量や内容、間食、水分摂取量などを見直し、生き生きと暮らしたいものですね。
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女性にとって生理が、不順になることは、とても心配なことですね。もともと生理は、ストレスや忙しさなどによっても不順になるとも言われていますが、生理がこない場合は、服薬によってホルモンのバランスが変化している場合もあります。逆に、回数や出血量が多い場合は、婦人科の疾患の疑いもあります。
主治医に相談して、服薬による影響なのか、精神的な要因なのか、婦人科の問題なのかなど、原因をはっきりさせて、治療が必要なものか、そのまま様子をみていてもよいかどうかを見極める必要があります。
しかし、主治医が男性の場合は、なかなか、女性特有の生理のことは、言い出しにくいことも多いのではないでしょうか?そのような場合は、まず、女性の看護師さんやスタッフに相談してみましょう。自分ひとりで悩んでいないで、恥ずかしがらずに、相談していけるといいですね。
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男性にとってこのことは、とても大きな悩みなのでしょう。異性には相談しにくい内容であるので、私は、実際にはこのようなご相談を受けたことがありませんが、男性のスタッフには、時々相談があるようです。
原因には、身体機能や精神面なども考えられますが、服薬の影響がある場合もあると聞いています。原因をよく見極めて対処をすることが大切です。中には、薬の副作用と思いこんで、薬をこっそりやめてしまい、調子をくずす方もいらっしゃいます。お薬の副作用であれば、影響の出にくいお薬もありますので、主治医に相談するとよいでしょう。
このようなご相談は、恥ずかしい気持ちが先に立ち、独りで考え込んで悩んでいることがよくあります。そのような心理状態は、生活面や病気に立ち向かう気持ちにも影響を及ぼします。なんでも気軽に安心して相談できる関係を、主治医や支援してくれるスタッフと築いていきたいものです。
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「昼間も眠くて・・・」というご相談があると、まず、伺うことは、「夜は、ぐっすり眠っていますか?」とお聞きします。
よくよく、夜の睡眠状態をお聞きすると、「なかなか寝付けなくて、本を読んだり、音楽を聴いていた」とか、「眠りが浅くてよく目がさめる」、「一度目がさめて、朝方まで眠れなかった」など、夜の睡眠の状態やリズムが、日中の眠気に影響を及ぼしていることがよくあるからです。統合失調症の場合、睡眠障害や睡眠の問題をお持ちの方が大変多いので、そのような場合は、第一に夜ぐっすり眠れるよう、主治医と相談しましょう。また、服薬だけでなく、生活習慣も見直してみましょう。
統合失調症のお薬には、副作用として眠気が出るものも少なくありません。でも、薬のせいにばかりせず、気分転換をしたり、身体を軽く動かしたりして対処することも必要です。もちろん、「眠気覚ましに」と、コーヒーやジュースなどをたくさん飲んでしまうと水分の取りすぎや、肥満など二次的な問題を引き起こしてしまう場合もあります。 副作用として眠気が出にくいお薬もありますので、あまり眠気が強く、つらい場合は、主治医の先生とよく相談して、処方の変更をお願いしてみるのもよいでしょう。
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服薬の影響で、記憶力や集中力がなくなったと思っている方は、案外多いのかもしれません。確かに、お薬によっては、眠気が強くなったりする副作用の出るものもありますので、仕事や作業に支障をきたしている方もいらっしゃるかもしれません。そのような時は、副作用の少ない薬を処方していただけないか、主治医とよく相談していくことが必要です。
ただ、統合失調症の方の中には、考えをまとめていく過程の不都合や、精神的な疲れやすさを感じる、いわゆる病気の後遺症をお持ちの方がいらっしゃいます。そのことから、記憶力や集中力に影響がでているのかもしれません。一度に多くのことを覚えようとすると混乱して、かえって覚えられないとか、長い時間続けて作業しているとミスしてしまうなどと、よくお聞きします。
メモをとって整理しながらひとつずつ覚える、手順を書いた紙を貼って確かめながら作業する、こまめに休憩をとるなど、ご自分にあったやり方をさがしてみましょう。お友達や仲間に、どんな工夫をしているのか聞いて、参考にしていくのもとてもよい方法だと思います。
たしかに毎食後に、何錠も薬を飲むのは、いやな気持ちになるものですね。それでも、「調子を崩したらこまる」とか「薬を飲むことは生活の一部」と、長く服薬を続けていらっしゃる方も多く、本当に感心します。
「薬の量」について、ご自分の飲んでいる薬それぞれの作用をご存知ですか?定期的にあるいは薬が変わったときに、薬局から「薬剤情報」が手渡されると思います。気持ちを安定させる薬や寝つきをよくする薬、副作用を止める薬、便通をよくする薬、合併症の治療薬など、さまざまな作用の薬が必要で、錠剤数が多くなっていることもあるかもしれません。似たような作用の薬を整理してもらったり、副作用の少ない薬に変更してもらって錠剤数を少なくすることができる場合もあるようですから、気になるときは、主治医の先生に、よく相談してみましょう。
また、仕事などの関係で、毎食後に服薬しづらいこともよくあります。服薬回数も調整してもらえる場合があります。
薬は、再発予防のためのよきパートナーです。主治医の先生とよく相談して、うまく、長く付き合っていきましょう。
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調子が一旦よくなっても、さまざまな要因が引き金となり、調子を崩してしまう場合があります。再発を心配するあまり、就職などにチャレンジすることにご本人が臆病になったり、ご家族が止めたりすることも時にあるようです。
再発の誘引は、いろいろ考えられますが、一番は、服薬が不規則になったり、やめてしまったりすることです。「副作用が気になるから」、「もう治った」などと、自己判断で薬を減量したり、やめてしまうと、再発のリスクが高まってしまいます。服薬に対する思いを主治医と話し合いながら、再発予防のための服薬を続けましょう。
また、疲れやすさやストレスに留意し、充分な睡眠、食事をとることも大切です。
さらに、「不眠が続く」、「イライラが強くなる」、「意欲がなくなる」「幻聴などが気になって集中できなくなる」など、その人独自の「再発のサイン」があります。再発を予防するためには、「再発のサイン」を知り、早めに受診や相談するなどの対処がポイントです。「再発のサイン」を知ることは、重要ですが、ご本人はなかなか気がつかないことも多くあります。何よりも自分の病気の特徴について勉強することが大切です。医療機関やデイケアなどで、病気についてや、疲れ・ストレスに対する対処法を学習するプログラムを実施していますので、参加してみるのもよいかもしれません。
ご家族にも「再発のサイン」を知ってもらい、早めに声をかけてもらうなど、協力していただきましょう。 ご自分の病気をよく知り、不調時の対処方法を身につけ、病気と上手につきあっていきましょう。
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主治医から、「長期間服薬をする必要があります」と説明を受けている方は多いのではないでしょうか。皆さんが服薬しているお薬は、長期間服用しても安全だと認可を受けている薬が処方されていますので、この質問へのお答えは「影響はないと思います」ということになります。しかしながら、身体の健康状態をチェックするために、毎日体重を測ったり、定期的に血液検査を受けるようにしましょう。
一方で、身体に影響なく、そして服薬は必要だと理解していても、長期間薬を飲み続けなければならないことにストレスを感じる方も多いと思います。人によっては多少の副作用がでる場合もありますし、副作用はあまり感じていなくても、薬の量や種類の多さ、服用した時の味や、服用の時間や回数が、服薬のストレスになっている場合もあります。このようなさまざまなことから、服薬を自己判断でやめてしまう方もいらっしゃることは事実です。
副作用かなと思った場合は、できるだけ早く主治医に相談し、解決しましょう。また、薬の量については、激しい症状がおさまれば、症状の悪化を防ぐ予防的な服薬となり、量も少なくなると聞いています。仕事などの生活パターンにあわせて、一日の服薬回数や時間を主治医と相談することもできます。
統合失調症の再発の原因のひとつに、服薬中断があげられています。主治医やスタッフと相談し、できるだけ服薬に関するストレスを軽減し、病気とうまく付き合っていきましょう。
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多くの統合失調症患者さんは、睡眠障害があり、就寝前のお薬を服用していらっしゃいます。「寝つきが悪い」、「夜中に目が覚めてから再入眠しにくい」、「眠りが浅い」、「朝なかなか起きられない」など、さまざまな症状や状態に合わせて、主治医の先生が処方して下さっていると思います。
さて、ご質問のように「くせにならないか?」と同じくらい、「だんだん薬が強くならないか?」と心配される方も多いのではないでしょうか? 就寝前のお薬は、上記のような状態に応じて処方されるものなので、睡眠の状態や、服薬の時間などの服薬状況、日中の過ごし方などもきちんと伝えながら、相談していけば、決してご心配のようなことはありません。
どちらかというと「服薬しないと眠れないのではないかと不安」という、精神的に依存してしまう場合が、多いようにも見うけられます。就職など、日中の活動が充実してくると、就寝前のお薬を服用しなくても眠れるようになったという方も多くいらっしゃいます。
いずれにしろ、眠剤は必ず服用しなければならないということではありません。状態にあわせて必要な眠剤が処方されるよう、ご自分の睡眠の状態をよく見極めて、主治医と相談していくことが大切です。
服薬により、便秘でお困りの方もかなりいらっしゃいます。服薬により、腸の動きが緩慢になるからとも言われています。そのため精神科の薬と下剤を併用している方が多いのです。
また、便秘がひどくなると、腸が動かなくなり腸閉塞(イレウス)を起こす方もいらっしゃいます。少しずつ便通があっても、吐き気や食欲不振などの症状がある場合は、腸閉塞を起こしていることもありますので、まず主治医に相談し、お腹の状態を診てもらいましょう。
また、下剤にばかり頼るのではなく、できるだけ運動をしましょう。身体を動かすと腸も動きます、腸の運動を促し、便通をよくする体操もあるようです。さらに、繊維質の多い食べ物を食べたり、適量の水分摂取も必要です。
なによりも、日常的に、ご自分の排便の状態を必ずチェックしておく習慣をつけることが大切です。
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